静岡学園中学校・高等学校

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静学ブログ


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2021年7月30日

SGT教養講座陶芸、2日目

 7月29日(木)の放課後、「SGT教養講座陶芸」の2日目が行われました。講師は、陶芸しみず春日工房の山本敬之先生です。中学2年生3名参加しました。

 今回は山本先生のご指導のもと、前回ヒモ状にした粘土を積み上げて作った筒状のものに側面から穴を開けたり、線を書き入れたりしてランプの灯りが外に漏れるように灯取りの窓を作っていきます。生徒たちさまざまな大きさの穴を開けたり、上部を切ったりまたは模様を付けながら思い思いの作品を作り上げていきます。途中、Lampを入れてどのように光が漏れるのかを試しながら作品を製作していった生徒もいました。

 次回8月25日(水)は、素焼きをしてものに釉薬をかけてさらに本焼きをします。素敵なLamp Shadeができ上がるといいですね。お楽しみに。










2021年7月30日

SGT教養講座 中学生のための現役エンジニアから学ぶProgramming教室、6日目

 7月29日(木)の放課後、「SGT教養講座 中学生のための現役エンジニアから学ぶProgramming教室」が行われました。講師は、Programming School、D-schoolの今澄亮太先生です。

 6日目は、最終日です。5日間の講座で学んだProgrammingの知識を活かし新しくGameを作ったり、今まで作ったGameをArrangeしました。次に自分が作ったGameをほかの生徒にやってもらい楽しむ時間を持ちました。生徒たちは、さまざまな工夫を凝らした自慢のGameをほかの生徒に楽しんでもらえるようにさまざまな仕掛けをちりばめたりして競い合っていました。

 最後、Programmingの未来とその可能性について今澄先生からお話いただきました。新しいTechnologyや技術革新が世の中を変えていくようにProgrammingが世の中を変えることが出来る可能性秘めていることや失敗をしても何度でもやり直しが出来ることをお話いただきました。今回参加した生徒たちがProgrammingを通じて人と深く関われるCommunication能力豊かな人間に成長してくれることを期待したいですね。

 次回8月からは、高校生のための現役エンジニアから学ぶProgramming教室が始まります。お楽しみに。











2021年7月30日

SGT教養講座 中学生のための現役エンジニアから学ぶProgramming教室、5日目

 7月28日(水)の放課後、「SGT教養講座 中学生のための現役エンジニアから学ぶProgramming教室」が行われました。講師は、Programming School、D-schoolの今澄亮太先生です。

 5日目は、4日目に引き続き『Fly me to the goal』と題してGameの中で鳥の羽を動かすProgrammingを行いました。Programming言語はScratchを使います。日本語Versionもありますが、本校では英語Versionで行います。なぜならProgrammingの基本は英語だからです。Scratchは短い文章がBlock状になっておりこれを組み合せることでComputerに実行指令を出し、Gameの動きが変化します。今回は動かす図形と固定された背景とを別に作成し、Computeで合成するスプライト描画を中心に学びました。鳥ではなく別のCharacterを使い、独自のGameを作った生徒もいました。次回は、最終日は、7月29日(木)の特別授業の放課後です。お楽しみに。









2021年7月30日

SGT教養講座 Stained Glass Art、3日目

 7月28日(水)の放課後、「SGT教養講座 Stained Glass Art」が行われました。講師は、ステンドグラス工房かわもとのかわもと みえ先生です。本日は、第3回目の講座で最終日です。いよいよ壁掛け時計が完成します。

 生徒たちはまず、前回の続きの作業から始めます。さまざまな大きさに切った色ガラスの周りにコッパーテープを巻いたものをハンダで接着していきます。この時ハンダがうまくコッパーテープに付くように松脂を塗ります。次にはみ出した松脂と油性マジックで下書きした線を洗浄液のついた布できれいにふき取ります。全体に古色を出したい生徒は、ハンダで接着した縁の部分を酸化剤で黒く変色させます。酸化剤をふき取り、ポリワックスで磨いたあとで文字盤と針を付け、時計の駆動部分を文字盤の後ろから付けて出来上がりです。

 Stained Glass本来の美しさは太陽の光を当てた時に分ります。使用する色ガラスは全てアメリカやヨーロッパから取り寄せていただいた本物です。ガラスの選択から始まり、オイルナイフを使ったガラスのカット、ルーターを使った研磨、コッパーテープの圧着とハンダを使った接着等全てを生徒一人ひとりが一流講師のご指導のもと本物の材料を使い、作り上げていったことは人生の中できっと忘れられない大きな経験となったことでしょう。

 さて、完成した作品はしばらくお預かりして9月16日(木)から20日(月)敬老の日までサウススポット静岡3Fの静岡ホビースクエアで開催されるステンドグラス工房かわもとの第26回作品展で本校の作品展示のスペースを特設していただき展示いたします。本校のSGT教養講座の活動の一端をご覧いただけるよい機会でもあります。

 ご興味のある方はぜひ一度ご覧になられてはいかかでしょうか。









2021年7月29日

SGT Global Communication 第3回 山本岳弘先生との対話

 7月17日(土)の放課後、「SGT Global Communication 第3回 山本岳弘先生との対話 静岡ハリストス正教会のイコンと山下りん」と題して本校学び支援課課長の山本岳弘先生に御講演いただきました。先生は、静岡県史編さん室に勤務されていたこともあり、県内の歴史的史跡や美術品についても造詣が深く、教会のステンドグラスやイコンに興味があるとのことでした。特に県内に3つあるハリストス正教会で現在も崇敬される山下りんのイコンはHNKや民放各社の美術品を紹介する番組でも過去に取り上げられ、日本初の女性イコン画家が描いた絵画として高い評価を得ています。

 今回は、主に彼女の生涯に焦点を当て彼女が残したイコンがどのような背景をもとに描かれたのかをお話いただきました。山下りんは、江戸時代の終わりの安政4(1857)年に現在の茨城県笠間市に生まれ、明治政府がイタリア人のお雇い外国人教師を雇い、開校した工部美術学校に入学し、そこでアントニオ・ファンタネージと会います。彼女は、ファンタネージを通じてヨーロッパのリヨン派、ロマン主義、印象派の画風を学びます。ファンタネージは、その後日本を代表する洋画家となった中丸清十郎などに大きな影響を与え、教育者としても大変有能な美術教師だったようです。しかしファンタネージは、脚気が悪化したため明治11(1878)年、工部美術学校の職を辞し帰国してしまいました。後任として同じイタリア人教師が採用されますが、りんやその他7人の学生たちは、ファンタネージに心酔していたためその指導を受け入れず、工部美術学校を退学し、十一会を結成しました。りんもその退学者の1人でした。

 その後、りんは山室政子との出会いによってハリストス正教会に入信し、大主教ニコライの紹介でロシア帝国の女子修道院に留学し、そこでイコンの描き方を学ぶことになります。しかし彼女が憧れたのは、遠近法のないギリシア・ビザンツ風のイコンではなくローマ=カトリック教会内に掲げられているような西洋風の宗教画でした。りんは、ハリストス正教会に掲げられたイコンを『ヲバケ画』と呼び、ルネサンス期に描かれた『イタリア画』を描きたいという気持ちに強く駆られるようになります。ロシア語もろくに話すことすら出来ず、ニコライが正教会を日本に広めるためにはイコンを専門に描くことが出来るイコン画家が必要との判断からその技法を学ぶために急いでロシアに派遣されたりんは、修道院という閉ざされた空間の中で心も閉ざしてしまいます。当初5年であった留学期間を僅か2年で切り上げ、彼女は日本に帰国してしまいます。

 彼女が描きたかった『イタリア画』とは、イタリアルネサンス盛期を代表する画家、ラファエロ=サンティのような絵画でした。彼女が初めて観たラファエロの作品は、エルミタージュにあり、彼女はこれを模写していましたが、折しもロシア帝国内で起こった国民主義の影響もあり、ロシア正教会内では西洋的な画風は全く受け入れられず、彼女がエルミタージュに行くことさえも禁じられてしまい、彼女は心を閉ざしてしまいました。

 帰国後、りんは、日本正教会の女子神学校にアトリエを構えイコンを描くことになります。それは平面的で伝統的なギリシア・ビザンツ風のイコンとは異なる西洋風のイコンとなりました。どことなく日本的な憂いに満ちたりんのイコンは、東北地方を中心に日本各地のハリストス正教会に掲げられていきました。イコンは、本来美術品ではなく宗教画であるためりんの署名が入っているものはありません。しかし彼女のイコンは、今も大きな影響を与えているように思われます。特に現在の日本を代表するアニメの女性の主人公に大きな影響を与えている作品もあるのではないかとおっしゃっていました。

 りんは、幼い頃から絵を描くことが好きだった少女だったとのことですが、それは父が早くに亡くなり、貧乏士族の家庭で唯一許された楽しみだったからかもしれません。そして口減らしのため早く嫁に出されることを嫌った彼女なりの抵抗だったのかもしれません。しかしその絵の上手さが彼女をロシア留学へと導き、イコン画家としての道を開きました。そして留学によって彼女が本当に描きたかった画風とは何か、彼女は知ることとなりました。

 言葉の通じない異国の地の修道院でイコンを学ぶためにやって来た彼女は、修道院から馬車でエルミタージュに通い、大好きなラファエロの絵画の模写に没頭しました。しかしそれは周りの禁欲的で質素な生活をしている修道女から見ればあまりに放縦な生活に映りました。彼女は修道女たちからさげすまれ、罵倒され、嫌がらせを受けいじめられ、精神的にも全く疲弊しきった状況に置かれましたが、彼女は自分が追及する画風とは何かを考える大きなきっかけなりました。今でいうならばロシア留学は、西洋画の絵画技術を学べると考えたりんとギリシア・ビザンツ風のイコンの絵画技法を学ばせたいと思ったニコライ大主教とのミスマッチだったのかもしれません。帰国後、生活のためにイコンを描き続けたりんは、例えその要求が不本意なもので彼女が描きたい画風のイコンではなかったとしても絵筆をとり続けました。それはイコンが芸術作品ではなく、あくまで宗教的崇敬の対象であったからですが、彼女はそれでもそれらの作品の中に彼女らしい作風を数多く残しています。

 このような彼女の素晴らしいイコンが県内に3ヶ所も残っており、その一つが本校の近くにある静岡ハリストス正教会にあるということは、大変恵まれた環境にあり、テレビの映像を通してではなく、本物を間近で観て感じることが大切であると先生は最後に強くおっしゃっていました。

 次回、第4回は9月4日(土)を予定しています。お楽しみに。