静岡学園中学校・高等学校

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静学ブログ

2020年12月24日

SGT教養講座 中高生のための数楽教室

 12月23日(水)、放課後の時間を利用しSGT教養講座 中高生のための数楽教室が行われました。講師は、静岡県立大学名誉教授小林みどり先生です。テーマは、『美しい模様に潜む性質とは -対称性の美を味わう-』です。今年は高校1年生が3名参加しました。

 まず身近なものの中で私たちが美しいと感じる建物や模様、雪の結晶を例にあげそれらが対称性をもつものであり、左右対称や上下対称、回転対象であることを解説した上で正三角形、正四角形、正五角形、正六角形の対称軸の数と何回転割の回転対象であるかを考えました。またオリンピック・パラリンピックのエンブレム、1970年の大阪万博と2025年の大阪万博のエンブレムの対称性について考えたりしました。しかし1970年の大阪万博と言えば、会場の中心に設置された岡本太郎作の『太陽の塔』が有名です。こちらも対称性があります。

 一方で日本の伝統的文様にも対称性があります。乳児が着る服の文様には必ず麻の葉模様が使われるのに対し、明治・大正時代の男性や大学の卒業式では矢絣模様が入った着物を着ます。また今年大ブームを起こしている漫画『鬼滅の刃』の主人公、竃門炭治郎が着る羽織は市松模様、その妹、禰豆子は麻の葉、我妻善逸は鱗模様、冨岡義勇の着る羽織の右側は亀甲柄です。着物の柄など繰り返し模様は、並行移動で重なるものが多く、美しいものです。このように移動して重なる時を移動対象というそうです。アラブ圏では、アラベスク模様が有名です。日本ではこれが古代の中国を経て伝わり、唐草模様といいます。またこうした対象美に対して非対称美もあります。それが盆栽です。

 こうした説明のあと正多面体や正四面体、半正多面体を作り、その特徴を考えながら図形のもつ数学的特徴について問題を解きながら学びました。

 生活の中にあるさまざまな文化的な要素を取り入れた小林先生の講義は、数学が苦手な生徒であっても毎回、あっという間にその魅力に引き込まれていく大変面白い講義です。

 今回参加した生徒たちも大変充実した時間を過ごすことが出来たようで満足度が高い学びの時間になったかと思います。

 さて、来年はどのようなことをテーマに取り上げてくれるのでしょうか。お楽しみに。