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静学ブログ

2022年6月1日

第57回開校記念式典・記念講演を挙行

 5月27日(金)、静岡市民文化会館にて令和4年度第57回開校記念式典・記念講演を挙行しました。会場には全校生徒の約半分が参加、もう半分は映像中継により本校教室で参加いたしました。

 第一部の開校記念式典式辞において鈴木校長からは、本校設立から半世紀以上が経ち、その歴史を振り返り、創立者「牧野賢一」先生の人生を紹介する中で、本学園への気持ちと決意を新たにしてもらいたいと話がありました。本校の57年という歴史と伝統を誇りに思うと同時に努力を重ね、勉強や部活動・SGT・学校行事等を通して時代や社会の要請に応えうる知識や能力を身につける必要について述べられました。生徒諸君はコロナ禍やウクライナ情勢と混迷化が進む21世紀を生きていくために、心身共に逞しい人間に育ってください。

 第二部の記念講演には、東京大学名誉教授であり、2011年から認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長を務められている上野千鶴子先生をお招きし、「君たちを待っているのはどんな社会か~もうお父さん、お母さんのようには生きられない~」を演題として90分のご講話をいただきました。

 上野先生は日本における「女性学」、つまり「女性とは何かを女性自身が当事者として研究する学問」を言いますが、日本におけるその創設者の一人で、フェミニズム研究の第一人者です。また上野先生はフェミニズムを、「弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想」と語っています。人は誰でも赤ん坊という弱者として生まれ、時に病にかかったり、場合によっては障害を引き受けたりしながら、やがて誰もが老人という弱者になっていきます。一人前のように見える個人も、誰かに頼って生きていますし、強者もいつか弱者になります。弱者に強者になって勝ちぬけと要求するのではなく、弱者のままで尊重される社会を求めて発言をされてこられた方です。

 今回のご講演では、普段大学生向けに話す内容を本校の中学生・高校生向けに大変わかりやすくお話いただき、生徒たちにとって直接上野先生の考えに触れるまたとない機会となりました。講演後には代表生徒3名による質問・意見交換会がおこなわれ、事前学習を十分におこなってきた代表生徒らの意気込みと熱量が感じられました。時間の限られた意見交換会ではもの足りなかったという生徒の皆さんへ、上野先生の考えは2021 年 1 月に出版された『女の子はどう生きるか 〜教えて、上野先生!』(岩波ジュニア新書)に、具体的な質問に答える Q &A 形式で分かりやすく語られています。新書は図書館にもありますので、生徒は是非手にとって上野先生の回答に触れてみてください。