静岡学園中学校・高等学校

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静学ブログ

2020年6月18日

SGT農業体験講座〜棚田で遊ぼう〜第3回棚田Tour

 6月13日(土)、SGT農業体験講座〜棚田で遊ぼう〜第3回棚田Tourが実施されました。今年度は、在校生を対象とした3月の事前講座、4月の第1回棚田Tour、5月の第2回棚田Tourが新型コロナウィルス肺炎感染防止のため中止となり、農業体験講座としては初めての講座となりました。中学生20名、高校生5名が参加しました。最初に棚田の運営をされている清沢塾の新塾長小長谷建夫様からご挨拶をいただき、続いて清沢塾名誉塾長の中井弘和先生からお話をいただきました。先生は静岡大学で農学部教授として稲の研究をなされ、副学長として長らく静岡大学に勤務されました。退官後、公益財団法人農業・環境・健康研究所技術顧問として中国などで農業技術指導に携わっていました。現在は、静岡英和学院院長をなさっていますが、本校の生徒がSGT農業体験講座で棚田を訪れる時には必ずご指導にいらっしゃって下さいます。先生は、今回のコロナ肺炎ウィルスについて、「さまざまな生物は、その食糧となる生物を食い殺して抹殺してしまうようなことはしない。コロナ肺炎ウィルスも同じで自分の宿り主である人類を全て抹殺することはせず、人類がウィルスに対して免疫を持つようになるようにウィルスも突然変異によって進化していく。つまり「共進化」してながら共存としていく。」と述べた上で「人類は、必要ないと判断したものはそれが同じ人間であっても全て抹殺してしまおうと考える。このような考え方をするのは、人類だけだ。」とお話になられました。棚田では、多くの生物が共に自然の営みの中で共存しています。子どもの頃の空襲の忌まわしい体験と戦後の食料難を経験された先生ならではお話でした。

さて、今回生徒たちは2班に分かれ、苗床にある稲をひえとより分ける作業から始める班と田植えをする班に分かれて作業を始めました。棚田に作られた苗床に丈夫に育った稲があります。但し、全てが稲と言うわけではなく、なかに稲とよく似たひえが混じっています。その違いを清沢塾塾生の方々から教えていただき、稲とひえをより分けて田植え用の苗を確保する作業から入りました。稲とひえは、茎の形も大変良く似ており、一見すると区別がつきません。茎の部分にヒゲがあるかどうかという微妙な違いを見分ける必要があります。生徒たちは、よく特徴を把握した上でひえを抜き、稲を田植え用の容器に移しました。田植えの生徒は、中学2年生の生徒がリーダーとなり、縦横真っすぐに稲を植えることが出来るように目盛りの付いた竹の長さに合わせて横にヒモを張り、声を掛けあいながら十分育った苗を一本一本、植えていきました。

生憎の雨天でしたが、カッパを着て作業をしました。なかには泥だらけになった生徒もいましたが、生徒一人一人が一生懸命働いてくれたおかげもあり二反目、四反目、五反目、六反目に苗を植えることが出来ました。お昼には、清沢塾婦人部有志の方々から野菜がたくさん入ったみそ汁と清沢の茶畑で採れた茶葉を使った暖かい「発酵茶」をいたただきました。

棚田では、毎年、無農薬・無化学肥料で稲を育てています。品種は、明治時代に品種改良によって生まれた「旭」です。最近は、アトピー性皮膚炎にも一定の効果があると言われているそうですが、最近では酒米として利用されることが多いそうです。清沢地区は、水がきれいで土も化学物質で汚染されていないため、多くの生物が暮らしています。モリアオガエル、赤腹イモリ、サワガニのほか、カワニナがいます。毎年、この季節になると、カワニナを餌とする蛍が夜になると飛び交うそうです。最初に源氏蛍、次に平家蛍というように蛍も二種類愉しむことが出来ます。スマートフォンの電波も繋がらないところにある棚田は、IT機器に毒された私たちにとって心の潤いを与えてくれる安らぎの場であるとも言えます。もし機会があれば、夜、蛍を鑑賞しに訪れてみてはいかかでしょうか。次回は、第4回棚田Tourは、7月14日(土)です。田の整備と草取りを予定しています。お楽しみに。