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概要

静岡学園図書100選

生きることの意味―ある少年のおいたち著者・編集者高史明著叢書又は出版社ちくま文庫発行年1985年6月NDC289.2書名から受けるのは小難しい哲学的な人生論というイメージでしょう。著者は1932年生まれの在日朝鮮人二世です。この本は、「在日朝鮮人二世」という立場と「太平洋戦争」という時代の二つの事実に翻弄され、自己(自分とは何者か)と自己の生きる意味を失い、敗戦後「全ての暗闇からの脱出」する入り口までを記した「人生論」というより「自分史」です。中学生にも分かりやすい言葉で、しかも読む者にも伝わる優しい思いやりをもって書かれています。大人になった著者が、少年時代を振り返りながら具体的な出来事と心の遍歴を伝える中で、読者である若者達に「生きる事の意味」を問いかけようとしています。「在日朝鮮人二世」「太平洋戦争という時代」は、著者の置かれた事実ですが、読者一人一人にもそれぞれが置かれた立場(環境)と時代があるはずです。40数年前に書かれた本ではありますが、若い君たちにも私たちにも、提示されている問題の本質を同じ新鮮さを持って問いかけてくるでしょう。必読の書です。33