静岡学園中学校・高等学校

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静学ブログ

2019年8月27日

SGT法教育教室Part 2

 8月21日(水)、特別授業日の放課後を利用しSGT法教育教室Part 2が行われました。中学生・高校生合わせて28名の生徒が参加しました。今回は、静岡地方裁判所での刑事裁判の傍聴です。被告人は、オレオレ詐偽の受け子として捕まった青年でした。海外留学をしようと資金を貯めるためにインターネットで見つけた時給のよいバイト先に個人情報を登録したことが犯罪に手を染めたきっかけでした。被告人となった青年は。還付金があるからと言って高齢者から暗証番号を聞き出し、銀行のキャッシュカードを預かるとその足で県外のコンビニに金を引き出したそうです。

 検察官の被告人に対する罪状を確認する質問と弁護人の被告人に対する質問の双方がとても厳しい内容でなぜこのような犯罪を起こすにいたったのかを被害者のみならず母親をも証人として法廷に召喚し裁判は進みました。息子を保釈するため多額の保釈金を保護者が支払ったこと、合わせて被害者に対する弁済をするため両親が多額の借金をしたこと、被告人が保釈後、かつての勤務先で暖かく受け入れてもらい職場に復帰出来たことを母親は証言しました。被告人は両親に対してきちんと返済していくこと、被害者に対して一生償っていくことを涙ながらに裁判官に向かって証言していたのが印象的的でした。一方で老後の資金にと貯めておいた資金を奪われ人間不信に陥った被害者もおり今も立ち直れないという方もいるというお話もお聞きしました。

 最後に検察官は、被告人に対し実刑を求刑しました。弁護人は執行猶予を勝ち取るために裁判官の前で被告人がいかに反省しその行動を悔い改めているかの証言を被告人から引き出さなくてはなりません。生徒の中には弁護人の被告人に対する態度が厳しすぎるという感想を持った生徒もいましたが、裁判は、法に法った駆け引きでもあります。検察官・弁護人のそれぞれの立場からのせめぎ合いがでよく見られました。

 今回の裁判で吉本興業を揺るがした”闇営業”事件で反社会勢力と関わり今も復帰出来ない芸人を思い出した生徒もいるかと思います。被告人から直接その被害額の大きさを聞くと、決してそのような人々と関わるべきではないという気持ちになります。とは言えインターネットで見つけた高額報酬に釣られたしまった青年の安易さを非難することは簡単ですが、私たちも知らず知らずの内に加害者になってしまうことはないかというという一抹の不安も感じました。