静学ブログ

2019年5月9日

SGT農業体験講座〜棚田で遊ぼう〜第1回棚田Tour

 4月27日(土)、SGT農業体験講座〜棚田で遊ぼう〜第1回棚田Tourが行われました。本校から学校のバスを使い約40分で鱒の養殖場がある清沢に到着します。生徒たちはそこから舗装された山道を20分程歩き、山の中にある棚田にむかいました。当日は、曇りがちの天候で例年よりも現地では肌寒く感じられましたが、中学生・高校生合わせて30名の生徒が参加しました。現地では静岡大学名誉教授の中井弘和先生と清沢塾の方々のご指導により田起こし(耕起)・種蒔き(播種)と代かきを行いました。生徒は二手に分かれ、高校生が中心となり、鍬を使って田を耕しました。平地である田んぼであればトラクターを使い耕しますが、清沢の棚田は深く耕すことをしません。深耕することで稲にとって有害な成分を表面に出すことをしないようにするためです。一方、中学生は、育苗箱に乾燥土を均等に敷きその上からさまざまな種類の種もみを均等に蒔いていきました。なかでも明治時代に品種改良よって生まれた『あさひ』や『亀の尾』といった稲を掛け合わせた品種AK303は、中井先生が苦労されて品種改良に成功し作られた種もみです。コシヒカリ系の米が持つアレルギーを引き起こす遺伝子を持たず、アトピー性皮膚炎などのアレルギー体質改善に効果があるのではと期待されています。

 種蒔きが終わると、高校生が作った田に水を引き入れ、簡単に代かきをします。この時にさまざまな発見がありました。サワガニや赤腹イモリ、モリアオガエルやシュレーゲルアマガエルが土の中からひよっこり顔をのぞかせます。中学生の女生徒たちは興味深げにサワガニやカエルに触れたりしてその感触を確かめていました。農薬を使わず、化学肥料も使わない完全有機農法を実践しているこの棚田には実に多くの生物が住み着いています。6月下旬から7月の初めになると、源氏蛍や平家蛍が田を覆い尽くすように飛び回ります。そのため蛍の幼虫の餌になる巻き貝のカワニナもいます。近所の田んぼではめったに見られない光景がここにはあります。

 さて、代かきのあと種もみを植えた育苗箱を水を引いた田んぼに箱ごと植えます。ここで3週間程田植えが出来る背丈に成長するまで育てます。平地の田んぼでは2週間程で成長しますが、棚田は気温が低い山中にあり、田植えが出来るまで成長するためには1週間程余分に時間がかかります。最後に猪に食べられないように防護ネットを張って今日の作業は、完成です。
 ここでお昼となり、生徒たちは持参した弁当と合わせて清沢塾婦人部の方々に囲炉裏の炭火でコトコト作っていただいたおみそ汁をいただきました。きのこを中心に野菜がたくさん入ったみそ汁は、冷えた体を温めるにはちょうどよいスープのようで味わっていただきました。また合わせて一緒にいただいた漬物や煮物も大変美味しく生徒も大満足でした。さらに昨年収穫した『あさひ』を大釜で炊いておにぎりにしたものをいただきました。釜焚きならではのお焦げも混じっていて大変美味しくいただきました。

 食事のあとは、中井先生との質疑応答の時間です。中学生の女子生徒が熱心に質問をしました。中井先生からは、『あさひ』を食べた感想を聞かれましたが、もちもちとして美味しいという意見が多く出ました。30分程、質問をしたりお話を聞いたりしたあとでバスに戻り帰着の途に着きました。雨に濡れることもなく、農作業や講話も順調に進み第1回の棚田体験は大成功でした。次回、第2回は、5月11日(土)に実施します。今度も30名の生徒が参加します。良いお天気になるといいですね。次回のレポートもお楽しみに。

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